特徴

* 日本においては、木造住宅の工法としては、主流の工法である。 * 柱を直接あらわした本格的な和室を含む、本格和風建築を作ることもできる。 * 使用する木材は、例として、土台が105mm×105mmの檜、大引きが90mm×90mmの檜、柱が105mm×105mmの杉、間柱が30mm×105mmの杉、梁が105mm×{105mm, 120mm, 150mm, 180mm, 210mm, 240mm, 270mm, 300mm, 330mm, 360mm}の米松、筋交いが105mm×45mmの米松、母屋が105mm×105mmの米松、垂木が45mm×45mmの米松など、実に多種多様である。 * 木造軸組構法では、各部材に、継手・仕口などの複雑な加工が必要であるため、加工および現場作業に高度な技術を要し、人件費および工期がかかるとされる。そのため、最近ではプレカット工場での機械による継手・仕口の加工が主流である。 * 使用する釘は、主に鉄丸くぎ(N釘)のN50・N65・N75・N90であるが、これらの釘は他の種類の釘と見分けがつきにくいため、釘の誤使用が非常に多い。そのため、特に釘の種類については、厳重な検査が不可欠である。 * 木材同士の接合部の強度は非常に弱く、引っ張ると容易に抜けてしまう。そのため、柱の上部と下部ではかど金物やホールダウン金物、梁の両端部では羽子板ボルト、筋交いの両端部では筋交いプレートを使用するなど、補強金物の使用が義務付けられている。しかし、ホールダウン金物の欠落はかなり多く、建物の四隅にしか入っていなかったり、1階の柱脚にしか入っていなかったりすることがある。このため、特にホールダウン金物については、厳重な検査が不可欠である。 * 柱と梁はピン接合であることから、地震荷重や風荷重などの水平荷重(横からの力)に対しては、平行四辺形になって倒壊してしまう。このため、筋交いや構造用合板などを用いて、一定量以上の耐力壁・耐力床を作ることが義務付けられている。 * 木造軸組構法の耐震基準は、1981年の改正(必要壁量の割増し)、2000年の改正(偏心率の制限・ホールダウン金物などの設置義務化)、2008年(予定)の改正(すべての建物での構造計算の義務化)など、地震による被害を受けるたびに見直されてきている。そのため、建築年代の古いものほど耐震性は低くなる傾向があり、兵庫県南部地震や新潟中越地震においては、倒壊したものや、大きな被害を生じたものが多かった。 逆に新しいものでは、構造用合板を直接打ち付けた壁や床を採用することにより、木造枠組壁構法に匹敵する耐震性を確保しているものもある。 * 柱や梁などの線材が基本であることから、隙間ができやすく、気密性・断熱性・防音性が悪い。これを防ぐために、構造用合板などのボード類に気密パッキンを貼り付けて軸組みに打ちつけるボード気密工法などが開発されている。これと断熱材を組み合わせることによって、次世代省エネルギー基準に適合した建築物を作ることができる。 * 耐力壁ではない壁は、構造上重要な位置を占めないため、窓や扉等の開口部を拡大したり増設したりするような大規模なリフォームがしやすいというメリットもある。しかし、構造的なことを全く考えないで、耐力壁を次々に撤去していくような悪質なリフォームには注意する必要がある。 * 施工順序としては、基礎→土台→主要部分→小屋組み→屋根→床→壁 となる。屋根が比較的早期の段階で取り付くのは、木造枠組壁構法と対照的である。この順序は、雨の多い日本において適している。

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